夢でみた神さまはきみにどこか似ていた。
自分の顔を見ることは永遠にできないのに
きみの顔を見たときには愛という感情が生まれるのが僕たちが出会った意味なの。
だけどきみが流れものでもうすでにここにいないのは当たり前のこと。
人々が遥か昔からきみというコトバで呼んで愛でてきたその嘘偽りのないの美しさは
たった一つの大切なものだけ残してカタチを変えていくのだから。
きみという存在は時に桜になり、海になり、大地になる。
知性が刻まれた太古の壁画になり、思春期の詩集になり、明日を生きる革命を起こす風になる。
そしてきみと呼ぶそれはいつの日かこの真っ暗な子宮から産まれてくるのかもしれない。