あの人を崇めた罪がゆるされた日。

2018,1,20#獅子座満月前夜

僕は戦いたくなかった、戦いたくなかった、戦いたくなかった。

誰の死んだような顔も見たくはなかった。

もうこれ以上勝ちたくもなかったし負かしたくもなかったんだ。

上下関係、優劣、ギブアンドテイク。

受け取る人と差し出す人。

混同する感情と相容れない感情。

異質なあの人の寂しそうに曇る顔色。

スレ違い、一体感を求め彷徨い、また引き篭もり。

それは全く違うカタチを持ち、同じ寂しさを持つ似た者同士の終わりのない戦争。

自分を否定した痛みが究極に達したとき。

何かが溢れた、はみ出た、もう止めることが出来なかった。

「何のために?」

「誰のために?」

月に隠れるもう一人の僕から聞こえてきた声。

片方しかない眼がこっちを笑いながら観ている。

意味、意義、大義名分。

それさえあれば逃げられる。

死んだように密かに棺桶の中で。

そしたら自分なんて最も面倒臭く見たくないものに向き合う必要なんか

なかったのに。

最もわからない僕という存在に向き合わず朽ち果てることだって出来たのに。

人間が大嫌いなまま、誰のことも愛せないまま、

自分を虐めながら遊ぶことだってできたのに。

でももう引き返せない。

引き返したくない。

生きたい。

終わらせなければ。

終わらせなければここから先へは進めない。

それは生と死の狭間でこの世とあの世の狭間。

終わらすんだ。

起こること全てに意味を探してしまうそんな日々を。

僕が存在する意味を探し求めてしまうそんな生き方を。

そして僕は月にいる僕を目掛け銃を放った。

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